【ZERO+ALPHA】第2回「フリーソフトの罠」

おはようございます。ハセガワです。

0円で もうちょっと イイものつくろう
ZERO + ALPHA 第二回 「フリーソフトの罠」です。

フリーソフト、便利ですよね。
インタビュー冒頭にも記入頂いていますが、自分はフリーソフトを使ってゲームだのなんだの作っています。

ササッと企画を作る時は「OpenOffice 図形描画」
四角や矢印、コネクタ等、基本的な図形を一発で置けるので楽ですね。

色を変えたりエフェクトかけたりでフリー素材を加工する時は「GIMP」
優秀な選択と編集機能。起動は遅いが動作は軽快。

しっかりカードやレイアウトを作るなら「Inkscape」
強力な位置調整と変形機能。表題はこれでつくりました。

ドット絵打つなら「GraphicsGale」
リサイズやリネームは「Ralpha」
絵を書く時は「FireAlpaca」……

なんと言っても全て無料。同人ゲーム作成程度なら、どれも十分過ぎる性能です。
今回は!そんな愛すべきフリーソフトの魅力をたっぷりとお伝え

 

 

 

 

 

 

し ま せ ん。

フリーソフトのメリットは金銭面です。
つまり、それ以外の分野には明らかなデメリットが存在します。

自分はフリーソフトで創作をしていますし、はっきり言って性能に文句はありません。
大した機能も使わないので「十分満足」です。
特にAdobe製品、高額ですし。

しかし「どちらが良いのか」と聞かれたら、間違いなくAdobe製品。

その理由は3つ。
【不親切】【非互換】【低価値】です。
順番に解説していきましょう。

 

【不親切】
フリーと有償ソフトの大きな差として、ヘルプの充実度の違いがあります。
特に高機能なフリーソフトはオープンソース開発されているものが多く、
日本語のヘルプは少なかったり古かったりで不親切です。

ようやく見つけたと思ったら5年、10年前の個人ブログ。
インタフェース違うわサイト古いわででめちゃくちゃ読みづらかったり。

無理して海外フォーラムを3時間ほど徘徊して得られた情報が、
海外のスラングに詳しくなっただけという事もあったりします。

まさか「聖なる鯖」と書いて「クソったれ」という意味になるなんて思いもしませんでした。
勉強になりますね。

 

世界一のAdobe製品を使えばわからないことはすぐ調べられる。
そんなことはありません。
バージョン、環境の違い…様々な理由で結局わからないことを調べるのには、ある程度の時間が必要です。

しかしそれでも、フリーソフトよりも圧倒的に情報量が多い。
分かる人を探しやすいのです。

関連書籍やプラグインが多いのも有償ソフトの強みです。
ちょっとした小技を動画で流してたり、ブラシだなんだ配布してるの見ると、ちょっとうらやましくなりますね。

フリーソフトには、それが無い。
【不親切】なのです。

 

【非互換】
フリーソフトは、独自の拡張子を使用することが多々あります。

もちろん一般的な拡張子でファイルを書き出すことも可能です。
しかしトラブルというのは起きるもの。
急な停電、保存失敗、自宅以外での編集などに対応出来ず、思わぬ痛手を受けるリスクを背負う事になります。

「Inkscape」から「GIMP」のような別ソフトへの作業移行時や、
「OpenOffice」で印刷すれば終わり!というところで、
思わぬ形での位置ズレや画質の低下が起こったり、フォントが代わってしまうような事もありました。

世界一のAdobe製品を使えばどんなファイルもサクサク互換できる。
そんなことはありません。
バージョン、環境の違い…様々な理由で開かないファイルは出没します。

しかしそれでも、フリーソフトよりも圧倒的に少ない。
起こったとしても、解決に至るまでの情報量が多いのです。

 

もう一つ。ソフト毎に作り手が異なるため、
インターフェースの互換性がとても低いのです。

実際、自分は今家でフリーソフト。仕事でAdobe製品を使用していますが、
「この機能ここに無いのか…家なら2秒で終わる事が30分かかっても出来ない…」
「回転のショートカットキーを長押ししてると思ってたら、オブジェクトが急に100個ぐらい増えて保存してないのに固まった…」
という小さなイライラを毎日のように感じます。

同一メーカーの製品であれば、このイライラは少しマシになる事でしょう。
この辺も見過ごせない【非互換】です。

 

【低価値】
毎分毎秒のように神絵師のらくがきや、
18万ポリゴンの3Dモデルがグリグリ動く動画の流れるTwitterに身を置いていると忘れがちですが、
フォトショ、イラレを扱えることは特殊技能です。「価値の高いスキル」です。
Adobe製品の操作経験は、求人票の「求めるスキル」なんかにも頻繁に書かれています。

冒頭で述べたように、大したものを作らないのであれば、
機能的にはフリーソフトで「十分満足」です。
しかし「GIMP」や「Inkscape」の操作経験を求めている求人は皆無。
ようするに、フリーソフトを扱えることは世間に求められていない。「価値の低いスキル」なのです。

これからはAIの時代。
AdobeSenseiやCreative Cloudはとんでもない技術の結晶であると同時に、すばらしい取り組みです。
創作界におけるAdobeの立ち位置は、今後もまだまだ揺らぐことは無いでしょう

その上で、まことに残念ながら、エクセルの表を電卓で検算する世界も、まだまだ続いていく事でしょう。
「価値の高いスキル」は、まだまだ「価値の高いスキル」で有り続けるはずですし、
「価値の低いスキル」の価値に、そんな世界が気づくことも稀でしょう。

今からソフトの使い方を勉強しよう!という方で、
フリーにするか、有償にするか、迷える余裕があるのなら、
フリーソフトの【低価値】をしっかりと理解した上で選択しましょう。

思い切って買ってみたほうが後々利益になるかもしれません。

 

 

……いかがでしたでしょうか。

さんざん扱き下ろしましたが、自分は好きですフリーソフト。
面倒も多いですが、なんてったって無料ですからね。

性能も「十分満足」ですし、作業環境に金がかからないというのは間違いないメリットです。
にもかかわらず、扱える人間の少ない「珍しいスキル」でもあります。

今後もどんどん新しい、そして高機能なソフトが現れるでしょう。
特に3D系の開発ソフトは価格がべらぼうに高いため、
大手開発スタジオが熟練のフリーソフト使いを雇い、
社内ティーチングを行なって開発費を大幅に下げたといった事例も現実に存在します。

金もスキルが無いなればこそ、限りあるリソースの使い方は考えていきたいものですね。

今回はこの辺で。また次回。